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2022.12.10

【自生するのは日本でここだけ】朝倉のおいしい絶滅危惧種?川茸の和えもの

川茸(かわたけ)は、とても珍しい天然の淡水海苔。学名はスイゼンジノリと言い、水質の良い清流にしか自生しないデリケートな海苔。現在、天然のものを収穫できるのは朝倉の黄金川だけと言われています。寒天のようなぷるぷるとした食感の高級珍味として、江戸時代には将軍に献上していた貴重なもの。良質の炭水化物、たんぱく質、ミネラルを含む自然食品です。

 川茸のおいしい食べかた

農林水産省「うちの郷土料理」より

川茸の食べ方はいたってシンプル。三杯酢や甘酢、ポン酢をかけたり、和えたりしていただきます。近年はフランス料理の高級食材のひとつとして使われることも。独特の食感とクセのない味わいなので、さまざまな和物に合わせることができます。

 黄金川の自然とおいしさを守るために

収穫時期は1〜8月ごろ。年間を通して食される川茸。

水質や水量の変化により収穫量が激減してしまった川茸。現在は絶滅危惧種に指定されています。そのため、朝倉で唯一、川茸の穫れる黄金川では、清流にしか自生しない川茸と黄金川の環境を守るための活動が行われています。

黄金川の全長は2kmほど、水深も比較的浅いため、遊び場や自然とのふれあいの場、環境を学ぶ場としての役割も。川茸のおいしさが地域の環境づくりにつながっているのです。

 名産品は環境がつくるもの

私たちの暮らす日本には、自然環境の変化により、現在では穫れなくなってしまった天然の食材がたくさんあります。地域が育てた味は未来の子どもたちにも伝えたいもの。あなたの好きな地元の名産品がどのような環境で、どう育てられているか、食と環境の関係に目を向けてみると、さらに奥深いおいしさに気づくことができそうです。

【参考】農林水産省「うちの郷土料理」あまぎのかわたけ

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