2023.01.17
鮎に鯉、うなぎ、そしてハヤ。筑後川の中流域に位置する朝倉では、古くからさまざまな川魚料理が食されてきました。今回ご紹介するハヤの甘露煮もそのひとつ。朝倉の家庭料理として馴染みの深い一品です。
朝倉では「ハヤ」の名で知られるオイカワは、コイ科の淡水魚。筑後川水系のほぼ全域に生息します。背は淡褐色で側面や腹は銀白色、全長は15cm程度で、細長い体型が特徴です。産卵前の秋から春に旬を迎えます。
ワタやウロコなどを取り除き下処理を済ませたハヤを、醤油と砂糖、水飴などで味付けして柔らかく煮込んだ甘露煮は、朝倉のふるさとの味。ごはんのおともやお酒の肴にぴったりな甘辛い味わいは、まさに川の滋味!子どもから大人まで広く愛されています。
食品を保管・保存する技術の乏しかった時代、全国的に地産地消は自然なことでした。きっと、あなたのまちの山や川、海に棲む生きものも、地元の方々の知恵や工夫で少しでも日持ちするよう、おいしくなるよう食べられてきたことでしょう。古くからの伝統や知恵を見直してみると、今の暮らしをもっとおいしく楽しくするヒントが隠れているかもしれませんね。
参考【国土交通省 九州地方整備局 筑後川河川事務所】河川・水辺の生物図鑑「魚類」「オイカワ」
http://www.qsr.mlit.go.jp/chikugo/siryo/02-kawa/01_chikugo/gyorui/oikawa.html
いかがでしたか?記事の内容についてのご感想や、ご自身の視点をSNSでシェアしましょう。HAMONISTの記事は、あなたの人生に寄せる波紋の源。朝倉から生まれた波紋を受け、あなたの心が感じた何かが、他の誰かの毎日を彩る新しい波紋として生まれ続けることを願っています。