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2024.08.30

【旧暦9月9日にいただく旬の味】重陽の節句と秋月後の雛

秋月後の雛

旧暦9月9日は重陽の節句。現在の暦で言うと10月中旬ですが、朝倉に届く朝夕の風にもかすかな秋の気配を感じるようになってきました。今回は重陽の節句でいただく旬の食べものとともに、9月9日に開催予定の「秋月後の雛」についてもご紹介します。

重陽の節句とは

子寶五節遊

出典:国立文化財機構所蔵品統合検索システム
鳥居清長筆「
子寶五節遊・重陽

平安時代に中国から伝わったとされる重陽の節句。旧暦の9月9日がその日に当たりますが、この9という数字がポイント。そもそも中国では奇数の日は縁起の良い「陽」を意味する日。9という数字はその最大数ですから、「陽が重なる」日ということで「重陽」と呼んだとされています。

一方、本来は縁起の良い「奇数=陽」ですが、重なることで不吉となるという考えもあったようです。そこで災厄除けのための邪気払いとして、重陽の節句で家族の無病息災や不老長寿を願って祭宴を開いたと伝えられています。

旧暦9月9日にいただくもの

栗ごはん

重陽の節句を代表する料理・栗ご飯

日本にある節句は全部で5つ。節句とは季節の分かれ目も意味しますから、その時期に一番おいしい旬のものをいただきます。

旧暦9月に旬を迎える栗ごはんは重陽の節句ではポピュラーな一品。他にも秋においしいナスや、朝倉の柿もこの頃に出まわり始めますね。

菊花の香りで初秋を味わう

菊

菊の花はモダンな雰囲気のインテリアにもよく合います

日本で「菊の節句」とも言われる重陽の節句。旧暦9月9日ごろに咲く花で、邪気を払うと伝えられます。古代中国では菊の花を浮かべた菊酒を飲んで長寿を祝ったそうです。

菊酒の作り方は2通り。食用菊の花びらを数枚お酒に浮かべて飲む方法と、食用菊をまるごと1輪、ひと晩お酒に漬けこむ方法です。食用菊はスーパーなどでも比較的簡単に入手できるので、和えものやおひたし、お吸いものなどに散らすのもおしゃれですね。

季節の風物詩「秋月 後の雛」

秋月後の雛

春に開催された「古都秋月雛めぐり

朝倉の初秋の風物詩として知られるようになったのが、秋月城跡・長屋門前の石段に雛人形を飾る「秋月 後の雛」。重陽の節句の9月9日、春の「古都秋月雛めぐり」mの雛人形を長寿の願いを込めて飾ります。その数なんと約600体!春とはまたひと味違う初秋の長屋門を華やかに彩ります。

「秋月 後の雛」は雛人形の虫干しを兼ねて飾られますので、雨天の場合は中止になります。天気予報をご確認の上、お出かけください。

秋月 後の雛
【場所】秋月城跡 長屋門前石段
【日時】2024年9月9日 ※雨天中止

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